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【労働問題】労働組合に加入できる「労働者」とは?【ユニオン】

当ブログ「根拠のとびら」では様々な問題の解決策となる根拠をテーマに、ブログ記事を発信しています。

今回のテーマは、「労働問題」です。

その中でも今回は「労働組合に加入できる労働者」についてまとめてみました。

【ニュース】完全失業率 9月は3.0% 2か月連続で3%台 コロナで厳しい状況

最近のニュースで、気になる労働問題がありました。

内容を以下に記します。

9月の全国の完全失業率は前の月と同じ3.0%で、2か月連続で3%台となりました。総務省は「新型コロナウイルスの影響で依然、厳しい状況が続いている」としています。

総務省によりますと、9月の就業者数は、6689万人で、前の年の同じ月と比べて79万人減り、6か月連続の減少となりました。就業者のうち、パートや派遣社員、アルバイトなどの非正規労働者は2079万人で前の年の同じ月から123万人減りました。

一方、完全失業者数は210万人で、前の年の同じ月と比べて42万人増え8か月連続の増加となりました。


以下、全文を読む

非正規雇用者の労働問題はたびたび報道されていますが、特に今年はコロナ禍における影響が大きく、失業者が増加しています。

非正規雇用については、働きたい時間だけ働けるといったメリットもありますが、デメリットも多数あります。
賃金面で正社員に劣り、退職金も出ません。
福利厚生も受けることが出来ず、そして何より雇用の安定性がありません。
根底としては正社員になるまでの繋ぎとして、「仕方なく」非正規雇用を受け入れているという側面が大きいものと推測します。

今回のテーマは、そうした「非正規労働者でも労働組合に加入できるか?」というものです。

そもそも「労働組合」とは?

「労働組合」の根拠は、「憲法28条」と「労働組合法」にあります。

憲法28条には、「勤労者の団結する権利」が保障されており、この権利を守らせるための法律が「労働組合法」です。

その内容を簡単に説明すると

労働者が使用者と対等な立場で労働条件などについて交渉できるように、労働組合を結成し、活動する権利を保障するもの

となります。

「労働組合法」があることで、①対等な立場で使用者との交渉に立つこと ②交渉のための労働組合を組織し、団結することを容認すること ③労働協約を締結するための団体行動、およびその手続きを助成すること これらが認められます。

労働組合には誰が入れる?

今回のテーマである「労働組合には誰が入れるか?」ですが、結論からいうと「すべて労働者」が入ることができます。

加入する権利を持っている、ということです。
そこには、正社員もパートもアルバイトも区別がありません。

根拠となる「労働組合法(以下、労組法)」第3条には、
労働者=職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者
となっています。

よって、「労働組合には誰が入れるか?」の答えは、

・職種
・雇用形態(正規・非正規)
・性別
・国籍

これらを問わないすべての労働者

となります。

ただし組合員の範囲は組合が決定

組合へは誰でも入れると書きましたが、労働組合は労働者が自主的な活動において設立する組織であるため、その加入要件もすべてバラバラとなっています。

それ故、企業内の労働組合は、その規約に「但し、自社に努める正社員に限る」と定めてあれば、加入することはできません。

そうなると、結局パートやアルバイトなどの非正規労働者は、労働組合に加入することは難しくなります。

ただし近年では非正規労働者が労働者全体の3割を占めるようになっており、組合規約を改正し、加入要件をパートも含めるような組合も増えてきています。

しかしながら、それも多数とはなりません。
コロナショックにより、非正規労働者が少なくなると、加入要件を緩和する組合は増えることがなくなる可能性もあります。

こうした背景は、なぜ生まれるのでしょうか?

労働組合は、最低人数2名から組織編制できますが、できるだけ多くの労働者による組織であることが望まれています。

労働環境是正の要望を企業に伝えるためにも、多数の労働者の声であることがよいのは明白です。

しかしながら、例えば賃金面での待遇改善を図る場合、給与面で条件が劣る非正規雇用の組合員を中心に、労使交渉をしなければならない一面もあります。

組合執行部は、すべて組合員の要望を真摯に受け止め、会社に労働条件の是正を求めなければならず、つまり正社員に対する待遇改善要求が薄くなってしまう、というのが大きな理由ではないかと考えられます。

そうした背景から、やはり非正規労働者が組合に加入するのは難しいという一面があります。

ユニオンの存在

上記の通り、非正規労働者が企業の労働組合に加入することは難しい一面があります。

しかしながら、非正規労働者を受け入れてくれる組合というものは存在しています。

それは「ユニオン」と呼ばれる合同労組です。

ユニオンは、個人加入を主体とする労働組合で、中小企業では労働組合を結成しづらいということから生まれました。

ユニオンは一人からでも加入することができます。
加入条件として、○○県内在住といった条件があるくらいで、非正規雇用者、嘱託契約者、解雇された方でも加入することができます。

職場で孤立しており、労働条件に困っている方については、一度話を聞いてみることもよいと思います。

自分と同じような悩みを抱えている方の存在の有無、そうした方と話をするだけでも、自分の置かれている状況が見えてくるのでは、と思います。

今回のテーマは労働問題を解決し得る「労働組合」についてでした。一人では企業に声を上げることは難しくても、労働組合に加入すれば企業と対等に待遇改善の交渉をすることができます。その根拠は労働組合法にあります。現在の日本は大変な状況ですが、一人で悩まず行動することが重要だと思います。