
当ブログ「根拠のとびら」では、「政治を分かりやすく理解する」というテーマに基づいて記事を発信しています。
「政治」と聞いて皆様はどのような印象をお持ちでしょうか?
私はこう思っています。
つまらない・・・

政治ってつまらなそうですが、私も住んでいる場所の市政に参加したいと常日頃から思っています。
そのために「根拠のとびら」というブログを立ち上げました。
今回は「憲法改正」について、調べた内容を以下に記します。
憲法改正ってなに?
先日、憲法改正について、下記のようなニュースが報道されました。
憲法改正をめぐり、自民党の起草委員会が改正案を条文にまとめたいとしていることについて、衆議院憲法審査会の野党側の筆頭幹事は、審査会以外の場での議論は、与野党協議に影響を及ぼすとして、与党側に懸念を伝えたことを明らかにしました。
“憲法改正案を条文に” 野党が懸念伝える 衆院憲法審査会で
臨時国会の召集を受けて衆議院憲法審査会が開かれ、新しい会長に自民党の細田元幹事長が選出され、細田氏は「各会派が立場を超えて自由かったつに議論できるよう公平で円満な審査会運営に努めていく」と述べました。
このあと、野党側の筆頭幹事を務める立憲民主党の山花憲法調査会長は記者団に対し、自民党の起草委員会が年内に党の4項目の改正案を、具体的な条文にまとめたいとしていることについて「審査会の現場で協議しているのに、それ以外の人が踏み込んだ発言をすると、事実上、影響がある。与党側に懸念を表明している」と述べました。
「憲法改正ってなに?」と言われましたら、日本国憲法の改正のことを指しますね。
憲法改正のテーマの中心は、「平和9条」の改正にスポットが当たりがちですが、そもそも他の条文についても日本国憲法は「憲法改正」された過去はありません。
日本国憲法は、改正するためのハードルが高い硬性憲法です。(簡単に変えることが出来ないという意味です。)
国会で制定される法律、地方自治で制定される条例などとはわけが違います。
そのため、改正を必要とするか検討する機関が必要で、それが報道にある「憲法審査会」です。
「憲法審査会」とは、報道にあるように憲法改正案に対する審査や、日本国憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案等を審査する機関となります。
HPを見ますと、憲法改正の意見窓口なども設置されています。
ところで、今回の記事のテーマである「憲法改正」をするにはどういう手続きが必要なのでしょうか?
憲法改正の手続き
日本は国民主権を憲法で定めていますが、間接民主制を導入し、国民が選挙で選んだ国会議員が政治を怒っています。
「国民主権」「間接民主制」については、こちらの記事をご参考に。
それ故、国会で制定される法律や予算案を、その都度国民投票で賛否を問うているわけではない、ということですね。
ですが、国会で定めたものを、国民投票で賛否の決を採るというものは存在します。
それが「日本国憲法の改正」です。
では、どういった手続きが必要なのでしょうか?
日本国憲法第96条
憲法改正の根拠は、「日本国憲法第96条」に記載があります。
ここに「国民投票」と書いてあるのですね。

憲法改正について国会が起点となる(ただしできるのは「発議」まで)
「憲法を変えたい」と手を挙げた人は、国会にまず「憲法改正原案」を提出します。
このハードルは、「衆議院で100名、参議院で50名の賛成」となります。
そして提出された「原案」は、衆議院・参議院で常設された「憲法審査会」で審議されます。
最初に書いた「憲法審査会」がここに出てきますね。

憲法審査会は、衆議院は50名、参議院は45名の国会議員で構成されます。
ここで過半数の賛成が得られると、その「改正案」は衆議院・参議院の本会議に提出されます。
本会議の議決には「衆議院・参議院の総議員の3分の2以上の賛成」が必要です。
「両議院」「総議員」「2/3」ここのハードルが非常に高いです!

「発議」とは、「憲法を変えませんか?」という国民への提案のことです。
「発議」 → 「国民投票」
国会において「発議」がされましたら、いよいよ「国民投票」となります。
国民投票では、「有効投票の過半数の賛成」で「憲法改正が可決」となります。
有効投票とは、「実際に投票された票から、無効票を除いた票の数」のことです。

1.「憲法改正原案」を作る
→ 「国会」へ
2.衆議院100名、参議院50名の賛成で原案が発議
→ 「憲法審査会」へ
3.憲法審査会(衆議院50名、参議院45名)の過半数の賛成
→ 国会の「本会議」へ
4.衆議院・参議院の総議員の3分の2以上の賛成で決議
→ 「国民投票」へ
5.国民投票では、有効投票の過半数の賛成
→ 「憲法改正が可決」
6.天皇陛下が国民の名において公布
今回の記事は「憲法改正までの流れ」についてでした。憲法改正というと、とんでもない行為のようなイメージですが、実際は正規の手続きが用意されていて、いつでも改正可能です。最後は「国民投票」で決まるものとなります。最後のまとめだけでも見ていただけたらと思います。
