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【政治】敵基地攻撃能力 首相の先送り判断を疑う

新型コロナウィルス対策で大変な中、政府は指定感染症の指定の時期を1年間延期しました。同様に先送りされた問題があります。少し前のニュースですが、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代替策について、海上自衛隊に「イージス・システム搭載艦」2隻を新造と、陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾の射程を延ばし、遠方から敵を叩く「スタンド・オフ・ミサイル」として開発することも決定されました。

しかし、肝心の「敵基地攻撃能力」保有については、昨年末の閣議決定で先送りとなりました。期限も設けておりません。

【主張】敵基地攻撃能力 首相の先送り判断を疑う

今年6月に配備計画を断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代替策を決めただけでは国の守りにとって十分とはいえない。侵略者に攻撃をためらわせる懲罰的・報復的抑止力の「敵基地攻撃能力」保有も欠かせない。だが政府は、18日の閣議決定で敵基地攻撃能力保有の判断を、期限も示さずに先送りにした。極めて残念である。菅義偉首相と岸信夫防衛相、自民、公明の与党が日本の守りを真剣に考えているのか疑わしい。

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「敵基地攻撃能力」とは、字の通り、「攻撃を受ける前に拠点をたたく」という意味です。なぜ、「敵基地攻撃能力」が必要かというと、現在中国や北朝鮮で開発されているミサイルは、高速であったり、迎撃ミサイルを回避するような軌道を描くため、「打たれてから迎撃すること」自体が困難なのです。

日本のミサイル発射については、1956年の鳩山一郎首相の「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とはどうしても考えられない」との答弁が根拠となります。しかし他党の反対などもあり、自民党は「敵基地攻撃能力」を主張し続けてきましたが、2018年の防衛大綱改定に合わせて提言したのは「敵基地反撃能力」でした。一度攻撃を受けた後、2発目以降を防ぐために発射基地を攻撃する、という意味です。一発目はミサイルを打たれる、そのうえで迎撃しなければならないのです。そして、現在のミサイルはすべて確実に迎撃できるというわけではありません。

政府は憲法9条に基づく専守防衛の下でも敵基地攻撃能力を保有できるとの見解を踏襲する。1956年の鳩山一郎首相の「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とはどうしても考えられない」との答弁が根拠だ。

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国際法では「相手が武力攻撃に着手した段階で自衛権を行使できるという解釈が国際的なコンセンサス」です。日本において「敵基地攻撃能力」の是非が論争になるのは憲法9条があるからに他なりません。

「敵基地反撃能力」では、すべてのミサイルが迎撃できない情勢の中、「敵基地攻撃能力」について議論することも喫緊の課題です。2003年当時の石破元防衛大臣が「ミサイルに燃料を注入した時点で攻撃の着手にあたると言えるのでは」と発言されていますが、こうした課題を踏まえた上で、憲法9条についても議論の余地があるものと私は思います。