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【労働問題】最低賃金について

当ブログ「根拠のとびら」では様々な問題の解決策となる根拠をテーマに、ブログ記事を発信しています。

今回のテーマは、「労働問題」です。

その中でも今回は「最低賃金」についてまとめてみました。

【ニュース】厚労省まとめ 2020年10月24日

最近のニュースで、気になる労働問題がありました。

内容を以下に記します。

「外国人技能実習生が働く事業所 7割超で違反 厚労省まとめ」

外国人技能実習生などから相談や通報を受けて、労働基準監督署が実習生が働く全国の事業所に去年、立ち入り調査を行った結果、7割を超える事業所で違法な時間外労働や残業代の未払いなどの違反が確認されたことが厚生労働省のまとめで分かりました。

以下、全文を読む

「外国人技能実習生」とは、平成28年11月に制定された技能実習法により、発展途上国の経済発展を担う人材育成の協力を目的とした、我が国の国際貢献活動の一つで、そうした目的で日本に研修に来ている方を指します。

このニュースは、そういった実習生の方を不法に安い賃金で働かせている、という問題を取り上げたものです。
企業としては、安い人件費で働かせて利益を上げようとする目的なのでしょう。

とんでもない話です。

外国から日本に来られた方が働く場合でも、当然労基法などの適用を受けますから、法で定めた残業時間の上限や最低賃金以上の報酬を受け取らなければなりません。

今回はその中でも、最低賃金についてまとめました。

「最低賃金制度」について

「最低賃金制度」について、厚生労働省の説明を引用します。

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。

実際の最低賃金は、各県ごとによって定まっています。

各県の最低賃金の一覧

北海道861(861)令和元年10月3日
青  森793(790)令和2年10月3日
岩  手793(790)令和2年10月3日
宮  城825(824)令和2年10月1日
秋  田792(790)令和2年10月1日
山  形793(790)令和2年10月3日
福  島800(798)令和2年10月2日
茨  城851(849)令和2年10月1日
栃  木854(853)令和2年10月1日
群  馬837(835)令和2年10月3日
埼  玉928(926)令和2年10月1日
千  葉925(923)令和2年10月1日
東  京1,013(1,013)令和元年10月1日
神奈川1,012(1,011)令和2年10月1日
新  潟831(830)令和2年10月1日
富  山849(848)令和2年10月1日
石  川833(832)令和2年10月7日
福  井830(829)令和2年10月2日
山  梨838(837)令和2年10月9日
長  野849(848)令和2年10月1日
岐  阜852(851)令和2年10月1日
静  岡885(885)令和元年10月4日
愛  知927(926)令和2年10月1日
三  重874(873)令和2年10月1日
滋  賀868(866)令和2年10月1日
京  都909(909)令和元年10月1日
大  阪964(964)令和元年10月1日
兵  庫900(899)令和2年10月1日
奈  良838(837)令和2年10月1日
和歌山831(830)令和2年10月1日
鳥  取792(790)令和2年10月2日
島  根792(790)令和2年10月1日
岡  山834(833)令和2年10月3日
広  島871(871)令和元年10月1日
山  口829(829)令和元年10月5日
徳  島796(793)令和2年10月4日
香  川820(818)令和2年10月1日
愛  媛793(790)令和2年10月3日
高  知792(790)令和2年10月3日
福  岡842(841)令和2年10月1日
佐  賀792(790)令和2年10月2日
長  崎793(790)令和2年10月3日
熊  本793(790)令和2年10月1日
大  分792(790)令和2年10月1日
宮  崎793(790)令和2年10月3日
鹿児島793(790)令和2年10月3日
沖  縄792(790)令和2年10月3日
全国加重平均額902(901)

最低賃金の考え方

最低賃金の考え方を簡単にまとめます。

ポイントは、「精皆勤手当」「通勤手当」「家族手当」を除いた給与から計算すること。
そして、「時間外割増賃金」「深夜割増賃金」も含まないということです。

固定給の場合

固定給の場合は、至ってシンプルです。

働いた時間の単価が、各県の「最低賃金」を上回っていれば問題はありません。

派遣社員の場合、本社の所在地ではなく、実際に働いている県の最低賃金が適用されます。

固定給+歩合制の場合

固定給+歩合制の場合、少し複雑です。

月間の勤務時間が200時間、うち所定労働時間170時間、時間外労働時間30時間(うち深夜労働時間15時間)の場合

固定費:85000円
歩合給:56000円
固定給に対する時間外割増賃金:18750円(85000円÷170(1年間の所定労働時間の平均)×1.25×30時間
固定給に対する深夜割増賃金:1875円(85000円÷170(1年間の所定労働時間の平均)×0.25×30時間
歩合給に対する時間外割増賃金:2100円(56000円÷200時間×0.25×30時間)
歩合給に対する深夜割増賃金:1050円(56000円÷200時間×0.25×15時間)

の場合、総支給は164775円となります。

では、この賃金の場合で、最低賃金の計算の仕方を見てみましょう。

ポイント:固定給は所定労働時間、歩合給は当月総労働時間で計算します。

この場合の時間単価は、

固定給85000円 ÷ 所定労働時間170時間  =500円
歩合給56000円 ÷ 月間総労働時間200時間 =280円

500円+280円=780円

この780円が、県ごとに定める最低賃金以上であれば問題ないというわけです。
※時間外と深夜の割増賃金は、最低賃金の比較にあたって算出されません。

歩合給のみの場合

歩合給のみの月給で、総労働時間が同じく200時間である場合、時間外と深夜の割増賃金を計算に入れずに、歩合給の合計金額を200時間で割ればいいだけです。

仮に当月給与が140000円だった場合、

140000円 ÷ 200時間 =700円

となり、例えば沖縄県で働いていた場合の最低賃金は「792円」です。

この場合、差額の「92円」分を支払わなければなりません。

まとめ

最低賃金を下回っているかの計算方法

【前提1】「時間外」と「深夜」の割増賃金は計算に含めない。
【前提2】「精皆勤手当」「通勤手当」「家族手当」を含めない。

1 固定給の場合
  各県の最低賃金以上の時給が必要

2 歩合給の場合
  割増賃金を除いた給与を総労働時間で割った値が最低賃金以上であること

3 固定給+歩合給
  固定給は所定労働時間で割る、歩合給は総労働時間で割る。
  そしてそれを足した値が、最低賃金以上であること

今回の記事は「最低賃金の計算方法」についての根拠をまとめたものでした。労働するということは日本人でも外国人でも同じですから、労基法などの法律が同じように適用されます。当たり前のように最低賃金が守られていない労働環境がこんなにたくさんあったとは驚きました・・・